先日書きました、“品の良い無地Tシャツの選び方について”のブログ。
(コラム)実は奥深い、品の良いTシャツ選びのコツ。
夏コーデの主役。私は先週から、毎日無地Tシャツです(笑)
そのブログでもご紹介した“Graphpaper”のパックTシャツ。
気に入って愛用しているのですが、他のGraphpaperの定番Tシャツも、一緒に購入していたんですよね。
今回は、私が購入してみて気付いた「Graphpaperの定番Tシャツ2型を比較」していきたいと思います。
お付き合いいただけますと幸いです。
Graphpaper 定番Tシャツ2型を比較
まず今回比較するTシャツがこちら。
①2-Pack Crew Neck Tee 16,500円(右側)
②S/S Oversized Tee 15,400円(左側)

出典 Graphpaper WEBSTORE
同じブランドで、見た目も非常に似ていて、そしてカラー展開も全く一緒。
にも関わらず、パックT(2枚)を買うのと、オーバーサイズT1枚買うの同じ値段なんです。
購入した時は何も感じなかったけど、ものすごく気になる。
「これは何かあるに違いない!」
グラフペーパーが大好きな私が、2つの角度から比較をしてみることにしました。
生地、縫製
①2-Pack Crew Neck Tee
GraphpaperのTシャツは、製法へのこだわりがすごい。
このパックTシャツも老舗吊り編みメリヤスメーカー「カネキチ工業」で保有している、
日本に数台しか稼働していない貴重な吊り編み機で丸胴仕様で作られています。
丸胴にすることで、脇に縫い目がなく肌に縫い代があたらず着心地が抜群に良い。
また編み目の密度を詰めて編みたてた、適度にコシのある度詰天竺編みの仕立てで、
高密度な生地のため透けないのも嬉しいところ。
デザイナー南氏曰く、
「丸胴だからできる、肉厚で密だけど、柔らかさもあるという生地の質感もいい。これだけ地厚なら1枚で着てもかっこいいし、痩せてる人が肩を落として着るTシャツっていいじゃんと思って作った。」
着る人によって違いは生まれても、それが完成形に思える。
デザイナーの想い、感性が詰まったアイテムと言えるでしょう。
②S/S Oversized Tee
こちらのTシャツも丸胴仕様で、度詰め天竺編みで仕立てられています。
ただよく見てみると、目の細かさ、糸の細さが違う。
コットンの良し悪しの基準でもある、繊維の長さ。それぞれを分けるのは、わずか数ミリ。
ですが、この差によって一目ではわかりませんが、肌当たりもより柔らかくなっています。
ちなみにコットンの中で、最も等級の高いものが繊維の長さ35ミリを超す超長綿。
公表はされていませんが、恐らくこのTシャツは超長綿、または限りなく超長綿に近い長繊維綿を使用しています。
サイズ展開、シルエット
①2-Pack Crew Neck Tee
1 〜 4の4サイズ展開。
1はレディース向け、2〜4はメンズ向けのユニセックス展開となっています。
パックTシャツというと、HANESなどのピッタリ目な作りを想像しますが、
Graphpaperは1枚でも着られるようなオーバーサイズに作られています。
肩は程よく落ち、肘がきちんと隠れる袖丈。
着丈も少し長めになっており、胴回りも程よい余裕があります。
余談ですが、一般的にブランドではMサイズが一番売れるのですが、Graphpaperで一番売れているサイズは3(Lサイズ相当)とのこと。
2枚でこの価格と考えると、かなりコストパフォーマンスが高いです。
パックTシャツのジャンルで、ここまで今っぽく着られるのはさすがの一言。
②S/S Oversized Tee
GraphpaperのオーバーサイズTシャツは、FREEの1サイズ。
広げると分かりますが、四角い、ボックスシルエットのデザイン。
またパックTシャツと比べると、ドロップショルダーになっておりラフな印象に。
また着丈や袖丈もあえて長くしすぎないように設計されており、
体格を選ばず着られるように考えられた、落ち感のあるデザインになっています。
この特有のサイズ感、シルエットにも並々ならぬこだわりが。
それは、吊り編み機では最大のデカさ、24寸のサイズで仕上げているということ。
(日本の吊り編みメーカーではカネキチ工業のみしか生産していない)
カネキチ工業でも、そんなでかい丸胴編みTシャツは需要がないから、機械を全く動かしていなかった。
メンテナンスもしなくてはならないため、いちいち動かしたくないと最初は断られたそう。
デザイナーの南氏が、何度もお願いを重ねて口説き落としたそうです(笑)
また24寸の大きさになると、本来は開反(筒生地を開くこと)して使うものなのに、そのまま使ってオーバーサイズドのTシャツにしています。
24寸の丸胴編みのTシャツは殆ど存在せず、世界でもこれより大きい寸法は稀とのこと。
どのメーカー、デザイナーもここまで非効率な編立ての方法は選ばないでしょう。
しかし、Graphpaperというブランドはやってのけてしまうのです。
2型のTシャツの違い
さて、今回は2型のTシャツの違い、値段の差は何かを考えてきました。
比較してみて分かったポイントは3つ。
①貴重な24寸の丸胴編みを実現させるコスト
②コットンの繊維の長さ、糸の細さ
③考え抜かれたシルエットバランス
そう、2型のTシャツで値段の差が生まれていたのは、素材の違いと職人による細やかな手間暇。
デザイナー南氏のモノづくりへのスタンスは、
「自分はこんな服が欲しいから、もし気に入ってくれたならどうぞ買ってください。」
まるで、メニューを2つしか用意していない頑固な店主のいるラーメン店を彷彿とさせます(笑)
ただ、利益的 < 極私的なモノづくりをこだわり抜くこと。
結果としてシンプルかつ気の利いたデザインで、沢山のファンに愛される服になっています。
デザイナー南氏でなければ、この2型のTシャツは生まれていなかったでしょう。
この2型のTシャツは、それぞれに良さがあるのでどちらも甲乙をつけ難いです。
個人的な意見にはなりますが、
Graphpaperの縫製、デザインをお得感を味わいたいのなら、パックTシャツを。
より肌触りを重視したい、シルエットにこだわりたいのならオーバーサイズTシャツ。
皆さんも夏物の買い足しには、GraphpaperのTシャツを。
(→決してブランドの回し者ではありません(笑))
それでは今回はこの辺で。
(コラム)品の良いTシャツ選びのコツ。
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