古着のニオイは、意外と厄介なものです。
フリマアプリやオンラインで古着を購入する際、意外と見落とされがちなのが「ニオイ」です。
サイズや色、コンディションは画像や説明文である程度確認できますが、ニオイだけは実際に手に取るまで分かりません。
汚れやシミのように目で確認することもできず、写真に写るものでもありません。
また、人によって感じ方に差があることも、ニオイを難しくしている理由のひとつです。
さらに、一度洗えば落ちそうに思えるニオイでも、繊維の奥までしみ込んでしまうと簡単には取り除けないことがあります。なかでも香水や柔軟剤など、香りを長く持続させるためにつくられた人工香料は、生地によっては残りやすく、リユースの現場でも悩まされることがあります。
今回は、リユースストアならではの視点から、古着についたニオイとの向き合い方をご紹介します。
フリマアプリやリセールショップで購入したお洋服の気になるニオイをどう落とすか。素材によるニオイの付きやすさや取れやすさの違い、原因別の対処方法、そして購入時に気を付けたいポイントについても解説いたします。
フリマで購入したお洋服のニオイが気になっている方の参考になれば幸いです。
この記事でわかること
- フリマアプリやネット購入の古着にニオイが残る理由
- 古着にありがちなニオイの種類と原因
- ニオイ別の対処方法と注意点
- 素材の特性によるニオイの付きやすさ
- 洗えない素材のニオイ対策
- 購入前に気を付けたいポイント
- 古着のニオイはどこまで取れるのか
個人間のフリマで購入したお洋服にニオイがあるのは珍しいことではありません
個人間のフリマで販売されているお品物は、未使用品であっても、
少し前までは誰かのご自宅で保管されていたものです。
そのため、程度の差こそあれ、何らかの生活由来のニオイが感じられることは
決して珍しくありません。
着用されていたお品物であれば、なおさらその可能性は高くなります。
実際にフリマアプリでは、「ペットなし」「喫煙者なし」といった記載を見かけることがあります。
それだけニオイを気にされる方が多いことの表れともいえるでしょう。
また、「ホームクリーニング済み」と記載されている場合でも安心とは限りません。
清潔に保とうという配慮から使用された柔軟剤や香り付き洗剤が、
人によっては強く感じられることもあります。
自分の体臭や住環境のニオイ、あるいは普段から愛用している香水や柔軟剤の香りは、
毎日接しているうちに慣れてしまい、自分では気付きにくくなるものです。
そのため、本人にとっては心地よい香りであっても、他の方には強く感じられる場合があります。
知らず知らずのうちに香りが強くなってしまうことも少なくありません。
フリマアプリのような個人間取引では、購入前にニオイについて確認したとしても、
出品者に悪意もなく「特に気になりません」と回答されることがあります。
これは虚偽というよりも、ニオイの感じ方に個人差があり、
また本人が気付きにくいという性質によるものです。
そのため当店では、お品物が入荷した際に状態確認とあわせてニオイの確認も行っております。一人の判断だけではなく、複数のスタッフで確認を行い、気になるニオイがある場合にはできる限り除去を試みたうえで販売しております。それでも素材やニオイの種類によっては完全に取り除くことが難しい場合もございます。その際は商品説明に記載し、お客様にご理解いただいたうえでお選びいただけるよう努めております。
素材の特性によるニオイの付きやすさ
(ニオイがつきやすい)
- ポリエステル・ナイロン
疎水性で「油分」を強く吸着 → 皮脂臭や香水・柔軟剤の匂いがしつこく残る
特にポリエステルは「汗臭が落ちにくい」代表 - ウール・カシミヤ
動物性タンパク質(ケラチン)を含む → 油分や臭気分子を吸着しやすい
•湿気も吸いやすく「カビ臭」が残りやすい - シルク
デリケートで臭気分子を繊維に取り込みやすい
汗や香水が残ると変質して匂いが強調される - 綿(コットン)
吸水性が高いため汗や体臭を吸収しやすい
洗濯で落ちやすいが、「酸化した皮脂臭」は残りやすい
(ニオイがつきにくい)
- リネン(麻)
吸湿・発散性が高く、乾きやすい
臭気分子がこもりにくいので比較的「無臭」に保ちやすい - レーヨン・キュプラ(再生繊維)
吸湿性はあるが揮発も早い → 匂いが残りにくい傾向

ポリエステルはニオイがとても付きやすい
天然素材はニオイがつきやすく、合成繊維はニオイが付きにくいと
思われがちですが、ウールやシルク、コットンも付きやすい。
リネン・レーヨン・キュプラは吸湿性・発散性が高く
乾きやすいのでニオイ分子がこもりにくい。
ニオイが付いたら繊維の奥に染み付く前に
できるだけ早く対処を。
ニオイの原因別に考える対処方法
まず基本となるのは、「洗えるものはできるだけ早く洗うこと」です。
ニオイの原因となる汗や皮脂、生活汚れは、時間が経つほど繊維に定着し、落としにくくなります。
購入後に気になるニオイを感じた場合は、まず洗濯やクリーニングによって
原因物質を取り除くことを考えましょう。
「香りでごまかすより、まず洗う」
衣類用の消臭スプレーやリネンスプレーで香りを重ねたり、
一時的にニオイを隠したりする方法もありますが、根本的な解決にはなりません。
まずは洗濯表示を確認し、ご自宅で洗えるものは適切な方法でお洗濯してみましょう。
(コラム)お洗濯表示の見かた
もう迷わない!簡単な洗濯表示の覚え方
ご自宅で洗える素材の場合
軽いニオイや、付着してからそれほど時間が経っていないものであれば、
一般的な洗剤でのお洗濯で改善することも少なくありません。

期間保管されていたお品物や、繊維の奥までニオイの原因物質が入り込んでしまったものは、
通常のお洗濯を繰り返してもなかなか取り除けない場合があります。
特に落としにくいとされるのが、湿気や保管環境に由来するカビ臭、
香水や柔軟剤などの人工的な香料によるニオイ、そして汗や皮脂が蓄積して生じた体臭です。
これらは単に表面に付着しているだけではなく、繊維の内部にまで浸透していることが多いため、
一度のお洗濯では改善しないこともあります。
一般的な洗剤で取れない場合は
通常のお洗濯で改善しない場合は、ニオイの種類に応じて重曹やクエン酸、
過炭酸ナトリウムなどを活用する方法があります。
ただし、素材によっては色落ちや風合いの変化が起こることもありますので、
必ず目立たない部分で試してから行うようにしてください。

カビ臭・湿気によるニオイ
湿気や保管環境が原因のニオイには、重曹を使ったつけ置きが有効な場合があります。
重曹をぬるま湯によく溶かし、30分~1時間ほどつけ置きしてから通常どおり洗濯します。
なお、重曹は水に溶けにくいため、あらかじめお湯で溶かしてから使用しましょう。
また、粉末のまま洗濯機へ投入すると溶け残りによるトラブルの原因となりかねないので
避けてください。
タバコのニオイ
比較的軽いタバコ臭であれば、スチームアイロンの蒸気を当てたり、
重曹水につけ置きしたりすることで改善することがあります。
ただし、長期間付着していたものやニオイが強いものは、
一度では取り切れない場合もあります。
香水や柔軟剤の残り香
香水や柔軟剤などの人工的な香りには、クエン酸を使ったお手入れが有効な場合があります。
洗濯時に少量のクエン酸を加えることで、繊維に残った香りが軽減されることがあります。
汗や皮脂によるニオイ
汗や皮脂が原因のニオイには、過炭酸ナトリウムを溶かした
ぬるま湯につけ置きしてから洗濯する方法があります。
30分~1時間ほどつけ置きを行うことで、
繊維に残った皮脂汚れやニオイの原因物質を落としやすくなります。
洗えない素材のもの
レザーや一部のウール、シルクなど、ご自宅での水洗いが難しいお洋服は、
まずニオイをやわらげる方法から試してみましょう。
・風通しのよい日陰で数日間陰干しする
・プラズマイオン機能を備えた空気清浄機の風に当てる
・オゾン脱臭サービスを利用する
ただし、繊維の奥まで入り込んだ香水やタバコ、汗や皮脂によるニオイは、
表面を風に当てるだけでは十分に取り除けない場合があります。
そのような場合は、クリーニング店へ相談してみることをおすすめします。
なお、一般的なドライクリーニングは油性の汚れを落とすことを目的としているため、
ニオイの原因によっては十分な効果が得られないこともあります。
特に汗など水性の汚れはドライクリーニングだけでは落としきれず、
汚れとともにニオイの原因が残ってしまう場合があります。
ウールやシルクなどのデリケートな素材であっても、ニオイの種類によっては
ウエットクリーニングが適している場合がありますので、
受付時に「ニオイを取りたい」と具体的に伝えて相談してください。
ニオイの除去を専門とするクリーニング店へ相談してみるのもよいでしょう。
近年は宅配で全国から受け付けている専門店もあり、
お洋服の状態やニオイの種類に応じた処置を行っています。
大切なお洋服だからこそ、無理をせず専門家の力を借りることも選択肢のひとつです。











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